出荷業務の働き方改革

kintone×ロジクラ×帳票Onlineを活用!
高齢者も生き生き働ける会社を目指して (冨士レジン工業株式会社様)

冨士レジン工業株式会社では、「合成樹脂ライニングの施工」「強化プラスチックス(FRP)製機器の設計、製作」「合成樹脂ライニング材料の設計」を行っている。同社では、製造管理と出荷業務において積極的なアジャイル型の業務改善を行っており、kintoneと帳票Onlineを活用している。その経緯について、南雲様にお話を伺った。

 

業務改善の発端

冨士レジン工業様では、下水道の管更生材料の製造において、製造証明書などの公共事業向けに必要な証明書は、EXCELで管理・発行をしていた。しかし、受注から出荷までの処理で人手に頼った処理が多く、トラブルの発生につながっていた。同社の業務改善の課題と考えていたのが、次の3つだった。

課題1:FAX受注による打ち間違い

「そもそも、注文書はFAXで届き、届いた用紙を見ながら担当者が入力していました。しかし、データ入力の過程でミスが発生し、トラブルが発生。まずは、FAX受注をやめて、元請との注文の共有化が最初の課題でした。」

課題2:出荷時の梱包ミス

梱包のミスは2種類あった。1つ目は、「納品数量のミス」、もう1つが、「同梱物のミス」だ。

「公共事業向けの出荷には製品とともに製造証明書を同梱する必要があるのですが、『証明書が入っていない』 『違う証明書が入っている』といったミスが発生していました。特に『違う証明書が入っている』ことについては、同梱製品と書類を細かくチェックするという対策しかなく、人手に頼る解決方法には限界があると思っていました。」

課題3:社員の高齢化

これらに拍車をかけていたのが、受注や出荷の業務の担当者の高齢化。
「高齢になるとどうしても見間違いや注意力の低下が発生しています。それは仕方ないこと。高齢者の社員だからこそ、彼らがミスをしづらい環境作りが課題だと思いました。」

 

課題解決に向けた取り組み

これらの問題を解消するために、冨士レジン工業様では段階的に対策を行っていった。同社で導入したのが「kintone」「ロジクラ」そして「帳票Online」の3つだった。

製造管理に「kintone」を採用

最初に取り組んだのは、FAX受注の廃止。

「株式会社エクスさんにサポートを依頼し、元請からの注文データを共有化し製造管理を行えるようなkintoneアプリの開発を行いました。これにより、打ち間違いによるトラブル発生に歯止めがかかりました。」

 

kintoneからの帳票印刷に「帳票Online」を採用

次に取り組んだのが、製造管理システムからの帳票出力。

当初、kintoneでは一般的な帳票プラグインを検討していたが、同社が使用するプリンターが特殊なこともあり二の足を踏んでいたという。そんな中、サイボウズの展示会で南雲様が見つけたのが「帳票Online」だった。

様々なプラグインを比較し、最終的に南雲様が選んだのが「帳票Online」だった。

 

出荷や梱包の管理に「ロジクラ」を採用

最後に取り組んだのが、出荷管理。

「人の目に頼った出荷・梱包のミスをなくすため、バーコードを使った出荷管理のシステムを検討しました。ここで採用したのが在庫管理ソフトの『ロジクラ(在庫管理ソフト)』です。iPhoneを使った入出荷処理や在庫確認ができるのが特徴で、初期導入費や月額費用を抑えた導入が可能でした。」

iPhoneをつかった「ロジクラ」の管理には、出力帳票にバーコードの印字が必須。

「ロジクラ」にも帳票の出力機能はあるが、同社の帳票は特殊で「ロジクラ」の標準帳票では対応ができなかった。 もともとkintoneから帳票を出力していたので、ロジクラに合った帳票の改良をkintoneと帳票Onlineに加えていくことにしたという。結果的に、業務効率のいい「kintone」×「帳票Online」×「ロジクラ」の出荷業務ソリューションが実現することになった。

帳票Onlineを選んだ理由

南雲様も最初は初期導入コストが高いこともあり導入に悩んだといわれている。しかし、帳票Onlineの導入を決めたのには次の理由があった。

印刷の手数が少ない 1クリックで複数の帳票を印刷

同社では、製品に伴って印刷する「帳票の種類」が多い。

「例えば、1製品ごとに『製造証明書』、『注意書きシール』、『製造ラベル』の3種類がセット。 試作品の場合には、別の形式の『試作用製造証明書』と『試作製造ラベル』をつける必要があります。しかも、出力に使うプリンターも『インクジェットプリンター』『ラベルプリンター』とバラバラな状態でした。」

高齢者でなくても、必要な帳票を目的のプリンターで出力するのは大変そうだ。

「高齢な作業者がミスなく出力するには、少ない操作で帳票が印刷できる必要がありました。PDFファイルを出力するタイプの帳票プラグインでは、1つのファイルに複数の帳票レイアウトを含めることはできますが、どうしてもプリンターの切り替え作業をなくすことができません。帳票Onlineでは1クリックで複数の帳票を出力することができ、しかもプリンターが自動で切り替えられた。目標としていた印刷の手数を減らすが実現できそう!!と思いました。」

特殊な帳票が多かったこと

さらに同社で出力が必要な帳票は、特殊なものも多かった。①ラベルプリンターから出力する「製品ラベル」、②ドットプリンターから出力する「納品書」、③白い紙に罫線付きで印刷する「製造証明書」、④印刷されている紙に製品情報を追記する「注意書きシール」。

「①『製造ラベル』②『納品書』は、用紙サイズと出力プリンターが特殊。②については、罫線付きの専用用紙への印刷の為、印字位置の調整も必要でした。
③『製造証明書』④『注意書きシール』はインクジェットプリンターやレーザープリンターで印刷する帳票でしたが、データの条件に合わせて、データの表示の仕方や画像を切り替える必要がありました。これがロジクラの標準帳票が使えなかった理由です。
また、④『注意書きシール』については、印字されている紙の枠に製品の情報を追記する必要もあり、枠内にデータが収まることも重要でした。
打ち合わせを重ねていく中で、帳票Onlineではこれらの課題に対処できる機能があるとわかり、これだ!!と思いました。 」

 

キーポイントは「バーコード」

ロジクラを使った管理では、バーコードが重要だった。

「弊社がロジクラで管理しようと思ったのは『製品の数量チェック』と『同梱書類のチェック(製造証明書、納品書)』でしたが、 それを実現するためには、『製造ラベル』『製造証明書』『納品書』にはバーコードの印字が必須でした。 特に、納品書は複写式の専用伝票だったため、納品書のバーコードの読み取りが実現できるかどうかが、『ロジクラ』が無事稼働できるかどうかの一番のポイントになっていました。 いろいろなトライアンドエラーの結果、これらすべてにバーコードを付与することができ、稼働にこぎつけることができました。」

 

 

今後

南雲様によると、kintoneを使ったさらなる業務改善案がどんどんわいてくるとのこと。帳票のレイアウトも使い勝手に合わない部分は変更の依頼もいただいている。これからもアジャイル型の開発で、一歩ずつ業務の改善を図っていきたいそうだ。

 

 

お客様情報

 

お客様名 冨士レジン工業株式会社
帳票Online ・帳票Online for kintone 定額利用料D
・帳票Online for kintone フォーム個別作成にてフォームを作成(8帳票)
開発サポート 株式会社エクス

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